初めに
5月に入り、明石海峡にもポツポツと青物の釣果情報が流れてきています。明石の某堤防に毎日来る○○のおっちゃんたちに噂を聞くと、
先週の○曜日にここでメジロが上がってた
近くの堤防でツバスが爆釣してた
などが聞こえてきます。
そろそろ私も今年の初青物を上げたいので、泳がせ釣りをしようと考えていました。近くの釣具店で餌となるウグイを買いに行ったのですが、この時期はウグイの成長が悪く、入荷量が少ないようです。早朝の4時に購入しに行ったのですが、残念ながら売り切れとなっていました。
しょうがないので、先月からはまっているシラサエビのかご釣りに急遽釣法を変更しました。
釣場に到着すると、周りにはウグイやアジを購入してきた方がぶっこみ仕掛けの泳がせ釣りをしています。しかし、結果的には、ウグイが品切れでよかったかもしれません。4月に続き、真鯛狙いのシラサエビのかご釣りを楽しんできました。
釣りの準備
天気と潮
- 日付・・・2022年5月上旬(早朝~昼)
- 場所・・・明石市沿岸
- 天気・・・晴れ
- 風・・・2~5m/s
- 気温・・・最高:20℃、最低:15℃
- 水温・・・16~17℃
- 潮・・・小潮
タックルと仕掛け
- 釣法・・・かご釣り(シラサエビ使用)
- 竿/ロッド・・・ダイワ リバティークラブT20-360
- リール・・・ダイワ レガリス4000D-CXH
- 道糸/ライン・・・PE2号+ナイロン4号(20m)
- ウキ・・・ウメズ リベンジャー8号
- ハリス・・・ダイヤフィッシング BOSMENT(フロロカーボン2号)
- 針・・・がまかつ チヌ針5号
使用したエサまたはルアー
実は、GWの前半にも、真鯛狙いでシラサエビのかご釣りをしようとしたことがあります。関西で流通しているシラサエビはほとんどが琵琶湖産ですが、GW前後に禁漁になる時期があり、極端に入荷量が減ることがあります。
運悪く前回の釣行では、この禁漁のタイミングにぶつかってシラサエビの購入ができませんでした。しょうがないので代わりに、下の写真のオキアミのブロックを大量購入して半日釣行したのですが、残念ながらボウズで終わっています。
やはりシラサエビが強いのか、それともGWに入って明石海峡周辺の真鯛がいなくなってしまったのか、今回の釣行で明らかになるのでないかと思っています。
今回はいつも通り、シラサエビを5マス購入していきました。
準備
水温が15℃を超えて、一般的には鯛の「乗っ込み」と呼ばれる時期になってきました。今回も、タックルと仕掛けは4月下旬に爆釣した時と全く同じとしています。
ところで、私は餌釣りをするときに使用する針は、ほとんどの場合に伊勢尼を使っています。特にこだわる明確な理由はないのですが、どこかの釣り情報で「伊勢尼はすべての針の基本」と記載しているのを見てからなんとなく伊勢尼中心になっています。
しかし、今年に入って真鯛狙いでシラサエビを使うときは、伊勢尼ではなくチヌ針を使うようになってきました。
シラサエビを付け餌にしてキャストした時、できるだけ長時間海中でシラサエビを生かしておく方がアピール力が上がります。下の写真は、ほとんど全長が同じチヌ針3号と伊勢尼7号を並べたものです。
接写してよくみると、わずかながらチヌ針の方が軸が細いことがわかります。付け餌のシラサエビは、軸が細いほうが弱りにくいはずです。軸が細いと強度は落ちますが、多少細くても針が曲がるようなことは考えにくいです。
こんな考察をした結果、最近のシラサエビのかご釣りでは、チヌ針を使うようにしています。
実釣記録
釣り開始 ・・・5:00
4月の釣行でも感じたのですが、明石周辺の春の真鯛は朝まづめの時間ではなく、少し日が昇った7時以降に時合が来ることが多いです。
そのため、今回も朝まづめは、別途用意したルアータックルで2時間ほどジグを投げて青物を狙ってみました。しかし、本日も当たらず。周りにもルアーマンが5,6人いましたが、いずれもヒットした様子はありませんでした。
水面を眺めていると、まれに5秒程度小魚数十匹が水面でパシャパシャと逃げているのを見かけるので、おそらく青物が追いかけているのだとは思います。しかし、まだ数が少ないようで、ルアーに簡単に反応してくれるようになるのはもう少し先かもしれません。
ファーストヒット ・・・8:00
7時くらいにルアーを諦めてかご釣りに集中します。本日は若干風がありますが、珍しく潮流が緩やかで、撒餌が効きやすい状況です。シラサエビの撒餌が効いてきた1時間後、ファーストヒットは25cmの真鯛でした。
連続ヒット ・・・9:30~11:00
ファーストヒット以降、何度かウキが沈むのを確認したのですが、沈んでから3秒ほどでウキが浮いてきてなかなか針掛かりしません。
とはいえ、撒餌が効いていることは間違いなさそうだし、ウキが沈んだだけでも楽しいものです。そんなことを考えるうちに、ラッシュタイムが到来しました。
27cmゲット。
25cmゲット。
24cmゲット。
26cmゲット。
遠投したウキが突然ずぼっと沈むのは、何回釣りをやっていてもたまらないです。いずれも25cm前後だったので、堤防に寄せてから一気にぶり上げて回収しました。
最後にサイズアップ ・・・12:00
シラサエビが残り少なくなってきた頃、サイズアップを狙って棚を深くしつつフルスイングで100mほど超遠投をして待ったところ、ウキが一気に消し込む当たりがありました。
糸ふけを回収して、竿を立てて針掛かりさせたところ、本日一番の引きが来ました。手に伝わってくる竿の叩き方から、今回も真鯛で間違いなさそうです。
タモを念のため準備していたところ、隣の方が「手伝いますよ」と言ってくれたのでお願いしました。少しタモ入れに苦労しましたが、何とか取り込みに成功しました。うれしいサイズアップの33cmです。
【ワンポイント(正しいタモ網の使い方)】
タモ網は中型以上の魚を狙う釣り人にとっては必要不可欠な道具ですが、使う機会がそれほど多くないためか、中級者以上の釣り人でもいざ使う場面でタモ入れに苦労しているのを見かけます。
初心者の方がタモ網を使うときによく見かける一番多い間違った使い方が、金魚すくいの”ぽい”で金魚をすくうのと同じように、堤防際に近づいた魚をタモ網を使ってすくうような取り込み方です。
タモは柄が長く重量もあるため、素早く動かすことはできません。そのため、魚は網が空中からゆっくりと近づいてくることに気が付くと、最後の力を振り絞って網から逃げようとします。このときに、ハリスや針が網と絡まったり、針が抜けたりしてばらすことが多いです。
あらかじめ水中に半分程度タモ網を浸けておき、竿で魚をタモ網の枠の中に誘導するのが正しいやり方です。網を動かさずに竿で誘導するため、魚に暴れる隙を与えずにタモ網に入れることができます。
さらに、もしタモの柄が水面までの高さに対して十分であれば、できるだけ網のフレームを水面に対して平行にすると、魚を網の中に誘導しやすくなります。
枠の中に入ったことを確認したら、少しだけリールを開けて糸を出せば魚が網の奥に収納されます。
魚が網に収納されたことを確認したら、柄を少しずつ縮めながら陸まで引き上げましょう。柄を伸ばしたまま、堤防の端を支点にしてテコのように網を持ち上げている人がいますが、このやり方だと支点に力が集中してタモの柄が折れることがあります。
空を見上げると、一面青空のキャンパスにきれいな飛行機雲の帯が描かれていました。本日は小潮、明石海峡にしては珍しく潮の流れが穏やかで、かご釣りに最高の一日となりました。
実釣の感想
本日の釣果ですが、ヒット10回前後、取り込みできたのは6回でした。
- 真鯛(6匹)
今回の釣行で、あらためてシラサエビに助けられていることを確信しました。前回の釣行でオキアミを使って、ほとんど同じ場所同じ仕掛けで半日やってかすりもしないし、ウキもピクリともしなかったのが、シラサエビを使った今回は爆釣です。
ちなみに、ウキが沈まなかった時でも、付け餌のシラサエビは2回に1回はなくなっていました。シラサエビは比較的殻が固く、返しのある針からそう簡単には外れないので、おそらくかなりの数の真鯛が食いついていたと考えられます。
ここの場所で釣れる真鯛は、30㎝弱のものがほとんどですが、たまに30㎝を超えるものが掛かります。今回も6匹のうち1匹が30㎝オーバーとなりました。
写真を見比べるとわかると思いますが、真鯛は30㎝を超えると風格が出て身がしっかりしてきます。
よく考えると、この33cmは今年堤防から釣った真鯛の最高サイズです。立派な体格で、さばくとき包丁を入れるのを少し躊躇してしまいましたが、お刺身にして一日寝かせておいしくいただこうと思います。