初めに
堤防でできる釣りはいろいろありますが、いずれの釣法も、釣果の差はほとんど場所と時間で決まります。
道具や技術の差も多少は釣果に影響しますが、ターゲットがそこに泳いでいれば、誰でも釣れる釣りの方が多いです。
しかし、エギングに関しては、技術要素が比較的釣果に大きく影響する釣りと言えます。
今回は、エギングの実釣をしつつ、初心者の方向けに技術面で考えた方が良い3つのポイントをまとめてみました。
釣りの準備
天気と潮(二日目)
- 日付・・・2023年10月上旬(深夜~早朝)
- 場所・・・明石市沿岸
- 天気・・・晴れ
- 風・・・2~4m/s
- 気温・・・最高:25℃、最低:15℃
- 水温・・・24℃
- 潮・・・中潮
タックルと仕掛け
- 釣法・・・エギング
- 竿/ロッド・・・大阪漁具 スキッドアオリRX2
- リール・・・ダイワ 18レガリスLT4000D-CXH
- 道糸/ライン・・・PE0.8号
- リーダー・・・ダイヤフィッシング BOSMENT(フロロカーボン3号)
釣果を出すための考察
筆者は、去年からエギングを始めたばかりの初心者です。
なかなか釣果が出ないため、釣具店スタッフや堤防の友人に頻繁に相談してきました。
アドバイスで共通しているのは、やはり、道具や技術以上に、場所と時間が重要であることです。
道具については、重要という人とそうでもないという人がいます。
100均餌木で釣れている話も聞くので、道具のせいにしたくなければ高価な餌木を買ったらよい、程度が道具の重要度ではないかと思います。
技術については、同じ場所同じ時間同じような道具で、上手と言われる人とそうでない人で明らかに釣果が違います。
そのため、他の釣り以上にエギングについては技術が重要です。
筆者が、堤防の友人に聞いて、これは参考にした方がいいと思った、技術面の3つのポイントを紹介します。
【その1】着底がわからなければカウントで代替
餌木は10~20g前後の重さがあります。
しかし、同じような重さのジグだと着底したことは比較的簡単に感じ取ることができるのに対して、餌木はなかなか難しいです。
難しい理由は、餌木の比重が軽いためです。
比重が軽いと、水中をゆっくり落下していきます。その結果、海底に接したときの衝撃が小さくなり、釣り人のロッドに接地した衝撃が伝わりにくくなります。
餌木というのは、ゆっくり沈下していくことが重要なため、無理やり重くすると着底はわかりやすくなってもアピール力が落ちてしまいます。
そこで、着底を感知するのはあきらめて、推定着底時間をカウントするのがお勧めです。
下の写真のように、餌木の商品パッケージには、海水で1m沈下するのにかかる時間が記載されています。
この時間に餌木の落水ポイントの水深を掛け算して、推定着底時間をカウントするようにします。
例えば、筆者のホームグラウンドでは、堤防の壁から30m程度離れた場所の水深がおよそ10mとなっています。
つまり、この場所で写真の餌木を使う場合は、30秒カウントすれば、着底またはかなり底に近い位置まで沈下していると考えられます。
ちなみに、パッケージに記載の時間は、フリーフォールの場合だ。テンションを掛けたフォールでは、道糸が餌木を上方向に引っ張る力が加わるため、より沈下時間が長くなるぞ!
キャストして最初にフォールするときは、フリーフォールにしてカウントすることで、底近くまで沈めましょう。
【その2】ドラグを緩めすぎない
エギングというのは、しゃくった時にドラグを派手にジージー鳴らすのが良いしゃくりだと思っている人が多いようです。
これは、YouTubeなどで紹介されているエギング動画に影響を受けているような気がします。
しかし、「しゃくり」というのは、イカに対して餌木を美味しそうな餌に見せることが重要で、そのためには餌木に対して急速な上下運動を加える必要があります。
ドラグが派手に鳴った時、というのは、しゃくった力が思った通りに餌木に伝わっていないことを表しています。
ロッド操作をそのまま餌木に伝えるには、しゃくった時にドラグがほとんど鳴らないように調整するのがお勧めです。
エギングしている人の中には、ロッドを上下にこれでもかというくらい振り回しつつ、ドラグをギャンギャン鳴らしている人がいる。これは、見た目に反して餌木に力が伝わっていないぞ!
なお、全くドラグが鳴らないくらい締めると、しゃくったタイミングで万が一イカが抱いていたら、しゃくった力がイカにすべて伝わって身切れを起こすリスクがあります。
そのため、しゃくった時に、少しだけドラグ音がするくらいのドラグ調整をすると、餌木に生き生きとした動きを与えつつ、身切れも起こりにくくなります。
【その3】道糸の違和感を感じよう
エギングというのは、初めての一杯を釣るまで、どうやったらヒットに気が付くのかわからないという人が多いです。
ショアジギングではそのような悩みを持つ人はまず考えられません。
では、なぜエギングはヒットに気が付きにくいのでしょうか?
フォールする時間を長く取ることが重要なエギングでは、餌木に何か異変があっても、手に伝わりにくいためです。
イカは、餌木がゆっくり沈下しているタイミングで抱きつきます。
餌木が、高速で上方向に移動しているときや、海底に止まったままの状態であれば、餌と勘違いすることがなく、抱きつくことは少ないです。
餌木をゆっくり沈下させつつ、手元に餌木の異変が伝わるようにするには、道糸を張ったままフォールさせるのがお勧めです。
使用したエサまたはルアー
近所の釣具店でエギングの上手なスタッフさんに確認したところ、10月のこの時期であれば3.5号でも問題ないとのこと。
そこで、比較的値段の安い、下のプロトラストの商品を購入して、これを中心に夜中中投げることとしました。
実釣記録
一日目 ・・・5:00
餌木を遠投しては中層付近をしゃくってを繰り返していました。
夜間の場合、道糸の動きを目で見ることは難しいため、水面に道糸が接した部分の微妙な水の動きやかすかな建物の光を頼りにします。
そうしていると、毎回道糸が規則正しい動きをして慣れてきます。
ある時、道糸が普段と違う方向に引っ張られたと思った直後、突然何者かがその方向に走り始めました。
ドラグを締めて、引き上げたところ、25㎝前後のアオリイカが掛かりました。
二日目 ・・・2:00
一日目は、朝方に釣れた一杯だけだったので、4日後にリベンジしてきました。
今回は、堤防の友人にアドバイスをもらったドラグ調整きつめにして、やってみたところ、確かにきつめの方が餌木の動きが良い気がします。
テンションフォールをしていたところ、突然ドスンというような重みを感じました。
海藻の可能性もあるかと思ったのですが、引き出したため、イカを確信しました。
引き上げたところ、一日目とほぼ同じ大きさでした。
実釣の感想
今回の釣行は、2日間掛けてアオリイカ2匹、という結果でした。
持ち帰ったアオリイカは、スミで汚れないようにジップロックで持ち帰ります。
食べ方は、やはりお刺身が一番素材の味を楽しめるのでお勧めです。
この日は、夜明け後に飲ませをやったり、かご釣りで真鯛を狙ったりしたため、イカ以外の釣果の方が目立つ結果でした。
次回のエギングでは、イカが釣果の主役になれるように、一日3杯以上目指してエギングに集中したいと思います。
筆者がエギングを始めた年に、初めてイカを釣り上げるまでの奮闘記録は、以下の記事でまとめています。