くまの100均フィッシング

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100均を使ってお金を掛けずに大きな釣果

【相互利用はできる?】「道糸」「ハリス」「リーダー」の違い

初めに

 

釣具店にあるいろんな釣り糸って何が違うの?

全種類買わなきゃダメ?

 

こんな疑問を持っている方の解決をお手伝いします。

 

 

 釣具店の糸を売っているコーナーに行くと、「道糸」として売っているもの、「ハリス」として売っているもの、「リーダー」として売っているもの、それぞれが異なる商品として並んでいます。

 糸を構成している素材は、主に「ナイロン」「フロロカーボン」「PE」がありますが、この中でナイロン素材は道糸とリーダー、フロロカーボン素材はハリスとリーダーに、一般的なラインアップとして登場します。

 それぞれの長さですが、道糸として売っているものは150~300m、ハリスとして売っているものは50m、リーダーとして売っているものは30~50mで売られています。しかし、単位長さの単価を計算すると、かなり価格に差があります。

 

 餌釣りもルアーフィッシングもやる筆者は、できるだけ道具の種類を絞りたいため、フロロカーボン製でハリスとして売られているものをルアーのリーダーとして使っています。そして、そのルアータックルでハマチ・メジロの実績を上げています。

 相互利用ができて糸の品質も同じなら、単価が安いほうが嬉しいです。

 この記事では、同じ素材の糸で道糸・ハリス・リーダーそれぞれの名称で売られているものがどう違うのか、相互利用しても問題ないのか、私の懇意にしている釣具店で確認してきました。

 

 

釣り糸の基礎

 釣り糸は、タックルの中で使用する部位によって呼び名が異なります。

 道糸は、リールに最も長く巻いて、仕掛けを目標地点まで届けることを目的とした糸です。ルアーフィッシングの場合、「ライン」と呼ぶ場合もあります。

 ハリス・リーダーは、魚が食いつく餌やルアーの直前に付ける糸で、魚に発見されにくくすることや切られにくくする目的があります。餌釣りではハリスと呼び、ルアーフィッシングではリーダーと呼びます。

 

 また、釣り糸には、ナイロン・フロロカーボン・PE、合計3種類の材質があります。使用する部位に対する材質で、実際に製品としてあるものを表にまとめると以下の通りです。

  ナイロン製 フロロカーボン製 PE製
道糸 ○(※1)
ハリス ○(※1) ○(※2) ×
リーダー ○(※2) ×

※1と※2は、実際に存在する製品で相互利用できるか、後述の章でまとめています。

 

筆者はフロロカーボン製の道糸は使ったことがない。ただ、細いものであれば製品としては存在するよ。

 

 それぞれの材質の特徴は以下の通りです。

  伸縮性 引っ張り強度 擦れの強さ 劣化 巻き癖 単価
ナイロン製 しやすい 普通 普通 しやすい 普通 安い
フロロカーボン製 あまりしない 強い 強い 普通 付きやすい やや高い
PE製 ほとんどしない 非常に強い 弱い しにくい 付きにくい 高い

 

 全ての特徴において優れている素材は存在しないため、これら3種類の材質を最適な位置に取り付けることになります。

 

 

ナイロン製「道糸」「リーダー」の違い

 一般的な釣具店で売られているナイロン製の糸は、道糸が1~5号、リーダーが0.5~30号で売られています。今回は、いずれの種類でも販売されている号数で、餌でもルアーでもよく使う5号を代表にして比較してみます。

 

 

価格

 ナイロン製の道糸とリーダーの中で、私が使ったことのあるものの2022年現在のAmazon価格を調べてみました。メートル単価を見ると、明らかに道糸として売られているものの方が安くなっています

  種類 長さ 価格 単価
サンライン 磯スペシャル 道糸 200m 1518円 7.6円
東レ 銀鱗SSハイポジションフロート 道糸 150m 1451円 9.7円
DUEL HARDCORE POWERLEADER (20lB) リーダー 50m 800円 16円
VARIVAS (20LB) リーダー 50m 1000円 20円

 

 

質の違い

 道糸とリーダー、それぞれの名前で売っているものにどのような質の違いがあるのか、釣具店の店員さんに確認しました。すると、言われてみたら当たり前ですが、視認性に対する考え方が道糸とリーダーでは真逆、ということです。

 

【結論:道糸とリーダーは相互利用できない】

 道糸は視認性を良くするために、カラーを入れて見やすくしている。それに対して、リーダーは魚に違和感を与えないように、海水で透過しやすい素材を使っている。単価は、道糸として売られているものの方が安い。

 

 

【ワンポイント】透明色の道糸

 釣具店に行くと、ほとんどの道糸は視認性を良くするために、何らかの色が入っています。

 そのため、原則道糸として売られているものは、ハリスやリーダーとして使うのに適していません。

 ただ、へち釣り(落とし込み釣り)のような堤防の際を狙う釣りでは、視認性よりも、できるだけ魚の警戒心を解くことを優先するために、透明な道糸を使うことがあります。

 例えば、100均のダイソーには、下の写真のような透明の道糸も出ています。

 

 このような透明の道糸であれば、ハリスやリーダーとして利用することもできなくはありません。

 筆者は実釣で試したこともありますので、記事を紹介しておきます。

 

 

フロロカーボン製「ハリス」「リーダー」の違い

 フロロカーボン製の糸は、ハリスが1~5号、リーダーが0.5~30号として売られています。ナイロン同様、こちらも5号を代表にして比較してみます。

 

 

価格

 こちらも、2022年現在のAmazon価格を調べてみました。メートル単価を見ると、若干ハリスの方が安い傾向があるようですが、ナイロンほど差があるようには見えません。

  種類 長さ 価格 単価
SUNLINE スーパートルネード HG  ハリス 50m 874円 17.5円
東レトヨフロン スーパーL EXハイパー ハリス 50m 1670円 33.4円
VARIVAS (20LB) リーダー 30m 1034円 34.5円
クレハ シーガー グランドマックス (24LB) リーダー 30m 1356円 45.2円

 

 

質の違い

 ハリスとリーダー、それぞれの名前で売っているものにどのような質の違いがあるのか、釣具店の店員さんに確認しましたが、こちらは明確な違いはないとのことです。

 それどころか、確認した店員さんでさえハリスとして売られている糸をショックリーダーとして頻繁に使っていて、今までそれで釣果が落ちたと感じたことはないとのことでした。

 

【結論:ハリスとリーダーは相互利用できる】

 フロロカーボン製のハリスもリーダーも質に大きな違いはない。ハリスは50mで売られているものが多く、リーダーは30mが多い。1個当たりで売られている長さがリーダーの方が短い分、リーダーの方が単価が高くなる傾向がある。

 

 

最後にまとめ

 釣具店に行くと、シーバス専用・エギング専用などの名目で陳列されている糸があります。いろいろと研究を重ねて魚種に応じて最適化しているのだとは思いますが、よっぽど細かい違いにこだわらないのであれば、

 

  • 素材・・・ A:ナイロン B:フロロカーボン C:PE
  • 太さまたは強度・・・ 号数またはlbで区分
  • 視認性・・・ A:道糸タイプ B:ハリス・リーダータイプ
  • 耐久性・・・ 劣化の速さ(一部の激安商品でなければあまり心配ない)

 

以上の項目だけを比較して糸を選べばほとんど問題にならないようです。

 私が最近餌釣りで使っている道糸は、PE2号に10mほどのシーバス専用と書かれたナイロン4号の道糸を直結して使っています。

 PEは劣化しづらく、長い目で見るとナイロンよりもコストパフォーマンスに優れています。

 ただ、PEはウキを通すのには向いていないため、その先にナイロンを付けます。

 よっぽど細かい釣果にこだわらないのであれば、魚種に特化しているような記載のある糸でも、原則オールマイティーに使うことができます。

 

 餌釣りとルアーフィッシング両方をやる人は何となく感じていると思いますが、ルアーに必要な道具の方が心なしか少し割高に感じます。

 釣りに慣れてくると、ハリスやリーダーにこだわる人が多いですが、魚から見たときに違いがないのであればできるだけ使いまわすことで、持ち歩く道具を減らしたいところです。