くまの100均フィッシング

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100均を使ってお金を掛けずに大きな釣果

【釣り100均】自作タモ網編|1000円以下で作ってみた

初めに

 

 先日、別の記事で紹介したオリジナルルアーを製作した直後、そのルアーを実釣で使いました。時期は11月下旬の昼間でかなり厳しいと思っていたのですが、なんと掛かりました。巨大なエイが。体長1mを超えており、何とかしてタモ網で引き上げようとしましたが、ルアーがタモ網に引っかかって、最後は掛かっていたフックが破壊されてエイは取り込みできませんでした。

 その時にタモ網の一部が破れてしまったため、手で補修したのですが、多少不安なので新しい網を探しに行きました。同じようなサイズで安いものでも2000円、これならもしかするとタモ網を自作できるかもと考えてホームセンターと100均で部品を揃えて自作をしてみました

 ちなみに、私は初めてタモ網を買う前に一度完全自作をしようとしたことがあります。そのときは、ホームセンターの園芸用の網とトイザらスのフラフープを組み合わせて作ろうとしましたが、フラフープが意外といいのがなくてあきらめた経験があります。後で知ったのですが、私が作ろうとした自作タモは「落としタモ」というタイプで実際に存在するようです。ただ、柄がないため、かなり使い勝手は悪いみたいです。

 

タモ網の自作

レシピ

  • ホームセンターコーナン 園芸・スポーツ用網ミドリ 2m×1.6m
  • ダイソー結束バンド白 15cm
  • ダイソーペットボトル用コップ

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 タモ網の素材の網ですが、100均で買うこともできますが、10㎏まで耐えられる網となると少し不安だったので、ホームセンターで10㎝単位でばら売りしている園芸用の網を買ってきました。

 底で網をまとめるための5㎝前後のドーナツ状の部品が一番困りました。金属製だと結束バンドが摩擦で切れてしまうため、プラスチック製かゴム製のもので魚の重量に耐えられそうなものを探しました。取り込み時にできるだけ魚に優しい材料とするためゴム製のものを優先的に探したところ、レシピに書いたゴム製のペットボトルのフタの一部を使うことにしました。

 結束バンドは、強度を確保しつつ、大きすぎないものを選んでいます。大きいほうが強度は強いですが、魚を取り込んだ時に魚の体に傷がつきにくいようにするために、ほどほどの大きさとしています。

 

設計図

 釣具屋で市販のタモ網を物色したところ、一番難しそうなのは底の部分のようです。網の上部から底までは取り込みやすいように広くして、底の部分は抜けないように強度を高める必要があります。簡単な図面を作りました。

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 このような形を作るには、長方形の網を下の右図のように加工する必要があります。左右の両端はのりしろになるため、少し余分に網を残しておきます。

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網のサイズ確認

 タモのフレームに元々ついていた既製品の網を取り外します。タモ網は重量が少ないほうが扱いやすいので、タモの取り込み部の輪っかに園芸用の網を通して、若干の余分を残して余りを切り取ります。サイズの確認のために、網をタモのフレームに仮に通してみます。すると、長めだと思っていましたが、なんとピッタリでした。

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切断カ所の目印

 網を切断する前に、切断する箇所を間違えないようにするため、テープを目印で括り付けておきます。底の部分は4カ所を三角形に切断するため、4カ所に目印を貼り付けます。

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網の切断

 テープを目印にしてハサミで切断していきます。強度を維持するため、網目の結びめの部分が残るようにします。

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網の接続

 まず筒状になるように左右両端を結束バンドでつなげます。つなげた結束バンドの余りは、ハサミで切断します。

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 次に、網の底の部分を結束バンドでつなげます。切断した三角形の左右が対称につながるようにします。

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 接続が完成した網を椅子に掛けて、横から上から写真を撮ってみました。設計図を描いた時にイメージしていたものと概ね同じ形になっています。

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 網の底を結束バンドでつなげます。ここで、100均で一番探すのに困ったペットボトル用コップの円形のゴムを使おうかと思いましたが、重量を少しでも軽くしたかったこと、そのまま底を結束バンドでつなげても強度が確保できそうなことから、ペットボトル用コップはレシピから外しました。

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 結束バンドの余りの部分をハサミで切り取りましたが、切った部分が鋭利になっているため爪切りで丸くします。

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タモ本体のフレームとの接続

 網の最上部の網目を、一マス毎にタモ本体に通していきます。

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 タモ網の柄をつなげます。

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耐久性などの確認

 花壇に使っていた重さ3kg程度のブロックを入れて持ち上げてみます。問題なく持ち上がりました。既製品の網よりかなり強度がありそうです。

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 シャワーで水をかけて、水の切れ具合を確認します。既製品の網に比べると若干重いですが、大丈夫そうです。

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 既製品と並べてサイズ・強度・重さの比較をしてみました。サイズは自作品の方がより筒状に近く、魚が入りやすそうに見えます。強度は自作品の方がかなり強そうです。重さは既製品の方が軽いので、海中でタモの操作をするときに自作品の方が動かしにくいかもしれません。

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完成

 完成した後の感想は、思っていた以上にうまくできた、でした。一番のポイントは網の素材です。ホームセンターでばら売りしている網にはいろいろな種類があり、今回のレシピよりもさらに強度の強いもの、より軽くて網目の細かいものもありました。既製品は軽くて網目の細かいものが多いので、おそらく私が今回選択したような目の粗くて強度の強い網は何か弱点があるのかもしれません。

 ひとつ反省点として、網を買う前にフレームの外周の長さを測らずに網を買ってしまったことです。たまたま今回はピッタリでしたが、もし同じように自作される方は、しっかり長さを測って余裕のある長さを買っておきましょう。あとは、実釣で使って使い心地を確認してきます。

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実釣で使った感想(2022/3/30追記)

 この自作タモですが、3月に入ってからの実釣で、40㎝のチヌの回収に1回、海に落ちた道具を拾うのに2回ほど使う機会がありました。

 

 まず、良かったところはこんな感じ。

  • 網目が粗いため、水中での抵抗が少なく方向を変えやすい
  • 強度が強く、簡単には破れない
  • フックが絡みにくい

 次に、市販品に比べるといまいちだったところ。

  • 網が粗いため、落とした小物を拾うときに網をすり抜けてしまう

 

 デメリットに書いた小物が拾いにくい点ですが、これはフカセ釣りをしていた時に誤ってシャクを海に落としてしまったときに気が付きました。1個の網目の大きさは3㎝四方程度ですが、ちょうどシャクが通過できてしまいました。

 ただ、網を少しひねったり工夫すれば拾い上げることができたので、あまり大きなデメリットという感じでもありません。

 魚の回収は市販品よりもスムーズ、強度が強いだけでなく、劣化もしづらそうで、興味のある方にはぜひとも自作をおすすめしたいです。