初めに
100均の3大チェーンの一角「キャンドゥ」が、ついに攻めてきました。
キャンドゥが釣具に参戦してきたのは、ダイソー、セリアよりさらに後で、筆者の感覚では、今から2年ほど前ではないかと思います。
参戦した当初は、バス釣り用のルアーが中心で、後発メーカーとしては無難なところといった感じでした。
その後、ルアー用ロッドや、リールなど、少し頑張ってきましたが、いずれもダイソーの二番煎じと感じるものばかりでした。
一方、ダイソーは、最も早くから釣具に力を入れていたこともあって、商品ラインアップはやはり一番充実しています。
ただ、以下の小物については、あってもよさそうなのに、2023年10月現在なぜかダイソーとセリアで商品化されていませんでした。
- フロロカーボンのハリス
- バラ針
これらは、釣り人視点だと、100均にあれば確実に売れそうな感じがするのですが、何らかの理由で商品化していなかったようです。
この隙間部分に、キャンドゥが攻め込んできました。
この記事では、キャンドゥが最初に商品化したと思われる、フロロカーボンハリスとバラ針について紹介し、その中のチヌ針の実釣結果を考察していきます。
キャンドゥにしかない釣具
フロロカーボンハリス
ダイソーとセリアにもハリスはラインアップされていますが、いずれもナイロン素材です。
材質価格の問題で、フロロカーボンには手を出せていなかったようです。
キャンドゥで見かけたのは、以下のフロロカーボンハリスでした。
ただ、見てすぐにわかるように、長さが6mしかありません。
一般的な釣具店にあるフロロカーボンハリスは50mで1000円弱のものがあるので、このキャンドゥのフロロハリスはお得ではないことがわかります。
品質面で釣具専業メーカーを超えることは考えにくいので、残念ながらフロロハリスについてはもうひと頑張り必要、といったところだと思います。
ちなみに、ナイロンラインもありました。
こちらは、ハリスやリーダーとして使えそうで、もしかするこちらのナイロンラインはお得な商品かもしれません。
バラ針
ダイソーやセリアでは、トレブルフックは商品としてありましたが、なぜかバラ針はありませんでした。
これを察してか、キャンドゥから、バラ針が商品化されていました。
筆者の家の近所にある2か所のキャンドゥを確認したところ、丸セイゴ針、チヌ針、伊勢尼が陳列されていました。
筆者は丸セイゴ針をバラ針として持つことはしていません。ただ、伊勢尼やチヌ針に次いで、釣具屋でよく見かけるバラ針であると思っています。
写真は10号ですが、12,14号なども揃っていました。
そして、以下は筆者が最も使うバラ針の一つ、チヌ針です。筆者の立ち寄ったキャンドゥでは3、4、5号がありました。
最後は、釣り針の基本となる伊勢尼です。こちらは、7,8号がラインアップされていました。
なぜか、伊勢尼だけは「管付き」でした。これだけ管付きとしているのは・・・よく理由がわかりません。
がまかつでこれらと同じスペックのものは250~300円します。
つまり、単純な値段で比較した場合、バラ針についてはキャンドゥが3倍弱のコストメリットがあることがわかります。
実釣による検証
真鯛狙いで使ってみる
筆者が好きな、真鯛狙いのかご釣りで使うことを考えて、チヌ針の4号を購入してきました。
裏面を確認していくと、この針の製造メーカーとして「モリトク」という記載がありました。
モリトクという会社をWebで調べたところ、100均商品を作っている会社ですが、釣具に特化したノウハウを持つわけではなさそうです。
ただ、見た感じ、針や返しの鋭さに問題はなく、実釣で問題なく使えそうな気がします。
タックルと仕掛け
- 釣法・・・かご釣り(シラサエビ使用)
- 竿/ロッド・・・NISSIN PROSTAGE SPEED ISO α 遠投4号4.5m
- リール・・・シマノ 22ミラベルC5000XG
- 道糸/ライン・・・ナイロン3号
- ハリス・・・ダイヤフィッシング BOSMENT(フロロカーボン2号)
- 針・・・キャンドゥ チヌ針4号
がまかつと比較
がまかつのチヌ針4号と比較していきます。左ががまかつの管付きチヌ針4号、右がキャンドゥです。
パット見はほとんど同じですが、キャンドゥの方がやや針先が短めで、ひねりがきつ目になっているように見えます。
ただ、本当に微々たる違いで、強度的に問題なければ、釣果に影響するようなことはないように見えます。
フッキングは問題なし
今回の釣行は、10月中旬の真鯛狙いにはいい時期でしたが、開始した時間が昼の12時だったため、全体的に渋めでした。
1匹目24㎝、2匹目34㎝、3匹目26㎝、夕方の16時過ぎには、シラサエビを使い切って納竿としました。
この日は、フグの猛攻にあって、5回くらいハリスを切られたのですが、針が安いのが幸いしました。
ちょっと気になったのが、比較的大型のヒットが写真以外に2回あったのですが、針掛かりしなかったことです。
がまかつの針を使った場合でも、フッキングした後で外れることはあるので、これは針の問題ではないと思います。
今後もう少し検証していきます。
総合評価
キャンドゥのチヌ針の検証結果ですが、問題なく使える、と言えそうです。
比較的大型と思われる魚に合わせを入れた後で、2回ほどバレたのが気になりますが、これは針の問題ではないと思われます。
持ち帰った鯛は、小さめの2匹を塩焼き、大きめの1匹を鯛茶漬けで食べようと思います。
がまかつで検証
キャンドゥのチヌ針で2回針掛かりしなかったのがどうにも気になったので、今度はがまかつに戻って感触を確かめてきました。
検証した日は、真鯛の群れが来ていたようで、半日で15匹と爆釣しました。
針掛かりについてですが、もちろんがまかつでもフッキングに失敗することはありました。
しかし、なんとなくではありますが、がまかつの針の方がキャンドゥよりフッキングする確率が高いと感じました。
やはり、微妙な針先の角度など、長年のノウハウが詰まった形状というのがあるのではないかと思います。