初めに
6月は、瀬戸内海で水温が20度を超えてくる時期です。アジや桜鯛など、釣って美味しい魚が目白押しです。
そのため、この時期は人気堤防に行くと、サビキやカゴを使った釣りをしている人を多数見かけるようになります。
しかし、この時期狙われることが少ない割に、実は意外と簡単に釣ることができて美味なのがタコだったりします。
タコは、船に乗って深い水深を狙うこともありますが、足が付くような浅瀬にも普通にいます。つまり、釣れることを知っていれば岸からでも釣れるわけです。
今回は、100均タコエギを使って、堤防からの引き釣りで夜明け前からタコを狙ってきましたので、仕掛けと釣果を紹介していきます。
釣りの準備
天気と潮
- 日付・・・2024年6月上旬(深夜~早朝)
- 場所・・・明石市沿岸
- 天気・・・晴れ
- 風・・・1~4m/s
- 気温・・・最高:23℃、最低:19℃
- 水温・・・18℃
- 潮・・・若潮
タックルと仕掛け
- 釣法・・・ルアーフィッシング(引き釣り)
- 竿/ロッド・・・ダイワ プライムサーフT(25号-405W)
- リール・・・ダイワ 22カルディアSW5000D-CXH
- 道糸/ライン・・・PE2号
- リーダー・・・ダイソー リーダー用ナイロンライン(7号)
釣果を出すための考察
岸から引き釣りでタコを狙う場合、根がかりしたかのような重量のヒットを強引に引き寄せる強いタックルが必要です。
そのため、竿は投げ竿か硬めのルアー用ロッドを使うのがお勧めです。
リールについても、ゴリゴリと巻いても耐えられるように、5000番以上のものを用意します。
今回は、投げ竿としてダイワのプライムサーフ、リールはダイワのカルディアSW5000番を準備しました。
筆者が持っているタックルの中では、一番引き寄せる力が強い組み合わせです。
潮流が激しいため、船で使うようなダブルサルカンに、タコエギと重りを付けて安定させます。今回は重りは25号としました。
仕掛け全体の重量は、道糸のテンションを強く張った状態を維持したいため、少し重すぎかな、というくらいの重りを付けるのがお勧めです。
ハリスは、ダイソーのナイロンリーダー7号を使っていきます。
道糸とリーダーは、FGノットで直結します。ナイロンとPEなので、結束強度はかなり強くなります。
タコを狙う場合、船からでも岸からでも、FGノットでしっかりハリスを直結するのは必要不可欠な技術です。
別の記事で結び方を詳しくまとめています。
使用したエサまたはルアー
タコエギについては、1,000円近くする高級品から100均商品までありますが、釣果の違いはほとんどないと思われます。
タコエギは比較的壊れることが多いので、100均商品がお勧めです。壊れた時のため、いくつか予備で持っていくようにしましょう。
ダイソーに行くと、色はピンクと黄色がありますが、どちらが釣れるということはないので、バランスよく準備しましょう。
実釣記録
引き釣り開始・・・2:00
タコは夜行性の動物なので、深夜帯にも普通にヒットしてきます。
ただ、水中を漂う魚と違って、仕掛けや餌を2,3mの距離まで近づけてあげないと気が付いてもらえません。
そのため、同じ場所にタコエギを通すのではなく、正面・左・右・堤防際、といった感じで探るようにキャストしていきます。
キャストして着底したら、リールを1秒に1回転くらいのゆっくりしたスピードでずる引きします。
スピードが速すぎると、抱きついてきたタコが付いていけなくなります。じっくり、抱かせてあげましょう。
筆者のホームグラウンドである明石海峡沿岸は、堤防からの距離が30mを超えた沖になると概ね砂地になっているようです。
砂地の中に岩や海藻などが点在していて、堤防際を通したとき以外は、根掛かりの心配はあまりありません。
つまり、ある程度の力でゆっくり底を引いたとき、それまでよりもかなり強く引かないと動かない時は、タコである可能性があると言えます。
釣り開始から2,3時間無反応で、少しづつ夜が明けてきました。
ファーストヒット・・・5:00
夜明けになったタイミングで、堤防の友人と少し世間話をして30分ほど休憩していました。
世間話が終わって再開した一投目、真正面80mほどのかなり遠いところを引きづっていたところ、リールのごり巻きがいつもよりかなり重くなりました。
実は、引き釣りをやっていると、このような重さを感じることは良くあるのですが、ほとんどは石の隙間などにタコエギが引っかかっただけで、しばらく巻くと抜けてしまいます。
しかし、まれに、重さを感じてから巻き続けて10秒経っても重量感が変わらないことがあります。このようなときは、ワカメか小石か、それか本命です。
本命であっても慌てて巻く必要はありません。タコは、一度抱きついたら、自分から離れることはほとんどないためです。がっちり抱かせましょう。
筆者のホームグラウンドでは、この時期遠方80m付近にはほとんどワカメが生えていません。つまり、この距離のこの重量感は本命の可能性大です。
10秒巻いても重量感が変わらないので、下ろしていた竿を一気に立てて回収開始です!
水面を確認したところ付いていました。
が、次の瞬間・・・、水面で一瞬テンションが抜けたようで、外れてしまいました。
もしかすると、フッキングがしっかりできていなかったかも。
悲しい、バラシとなってしまいました。
【ワンポイント】タコの引き寄せと回収
タコ狙いの引き釣りは、特段難しい技術を必要としません。
ただ、一つだけポイントを上げるとしたら、ヒットしていないときも含めて、常に道糸のテンションを緩めないこと、が挙げられます。
タコエギには返しが付いていません。タコはヒットしたとき、引っ張られる方向と逆にしか逃げないため、返しが必要ありません。
ただ、テンションが緩んでしまうと、針がするっと抜けてしまいます。
引き寄せのときは、竿が曲がった状態を維持してリールごり巻きが基本です。
青物のように、竿を立てて下ろしてを繰り返して引き寄せると、下ろしたタイミングで一瞬テンションが緩んで、ばらす可能性が上がってしまいます。
なお、リールのドラグを使う場面はありませんので、フルロックとしておきましょう。
セカンドヒット ・・・7:30
バラシてから、しばらく別の釣りをして、あらためて引き釣りを再開します。
今度は、若干手前の堤防から50m程度のところで、重みを感じる引きがありました。
慌てて合わせを入れず、そのまま同じスピードで巻き続けます。タコであれば、今頃逃がすまいと必死なはず。
重みを感じたまま、竿を立ててテンションを維持したまま巻取り開始です。
水面を確認すると、付いていました。
前回は、水面でバラしたので油断できません。ブリ上げできるサイズであることを確認して、間伐入れずに引き上げました。
サイズは700g程度、大きすぎず小さすぎずの食べごろサイズを上げることができました!
実釣の感想
今回の釣行は、マダコ1匹、という結果でした。
タコのいいところは、可食部が多いことです。内臓、目玉、肛門を取り除けば、残りの部分は全て食べることができます。
体表のぬめりは、塩もみで取り除くのが一般的です。
ただ、筆者はお酢につけてしばらくほおっておくようにしています。
あまり長時間お酢につけると味が変わってしまいますので、5分程度でぬめりが落ちたら水で洗います。
調理する前には冷凍庫で凍らせておきます。そうすると、ぬめりが凍るため、手で簡単に落とすことができます。