初めに
秋は釣りのベストシーズン?始めて見ようかな~
夕飯のおかずになる?おいしく食べる方法は?
こんな釣り初心者の悩みにお答えします。
秋は釣りのベストシーズンです。釣れる魚の種類は他の季節と比べ物にならないくらい多く、大物から小物まで最も簡単に釣れる時期と言えます。また、夏に比べると、外気温が低くなるため、日中の釣りでも快適に釣りをすることができます。
さらにうれしいことに、この時期に釣れる魚は同じ種類でも、他の時期に比べて脂が乗って美味になります。
その代表的な魚がグレです。
春に釣れるグレは「梅雨グレ」と呼ばれ、筆者も食べたことがありますが、なかなか言葉では表せない味(つまり不味い)です。それに対して、秋に釣れるグレは、生でも焼いてもおいしくいただけます。
釣って楽しい、食べておいしい秋の釣り、この記事ではこの秋から釣りを始めてみようと考えている読者の方に向けて、秋の釣りで知っておきたいことと釣れる魚を紹介します。
初めて釣りをしようと考えている方向けには、以下の記事もまとめていますので参考にしてください。
秋の釣りの特徴と注意したいこと
秋の釣りの特徴
秋の釣りは、一般的に9~11月にする釣りを示します。
純粋に釣りをする点で、秋は他の季節と比較して総合的に最も優れた時期です。独断と偏見で季節ごとのスペック比較をするとこんな感じです。
- 魚のヒット率 ・・・秋>夏>春>>>>>冬
- 魚の大きさ ・・・冬>春=秋>夏
- 魚のおいしさ ・・・冬>秋>春=夏
冬は釣れたら化け物サイズが上がってくることがあるけど、そもそも堤防から釣る場合ヒット率が低すぎて釣りにならないよ。
秋の釣りで注意したいこと
秋は、純粋な釣りをする上で他の季節に比べて特に注意しなければならないことはありません。問題は、どうやって快適な釣り場を確保するか、この一点のみと言っても過言ではありません。
特に人口の多い地域では、釣り人の数に対して明らかに釣り場の数が不足しています。この状況で、少しでも快適な環境を確保したい場合は、以下のいずれかで工夫する必要があります。
- 人の少ない釣り場に行く
- 人の少ない時間に行く
近年の釣り人気上昇に伴って、これらの工夫をしてもなかなか釣り座が確保できないことも多いです。より確実に釣り座を確保したければ、有料の釣り場を使うなども考えてみましょう。
釣った魚を食べる
釣りの楽しみは、釣りそのものだけでなく、帰ってから釣った魚を食べられるところにあります。
秋に釣れる魚は、スズメダイやベラなどあまりおいしくないと言われている魚であっても、料理の腕に自信があれば十分食べることができます。
どのような魚であっても、おいしく食べるためには釣り場で済ませておくべき作業があります。
まず、持ち帰るためには保存用にクーラーボックスが必要です。クーラーボックスは、釣具店に売っている専用のものでもいいですが、値段が10000円以上します。
筆者の個人的お勧めは、ホームセンターなどで売っている、青色の保冷用容器です。保冷力は専用品よりも低いですが、氷と海水を入れて冷やせば夏でも半日以上は氷が溶けずに残っています。1000円前後で購入できます。
20cm以下の魚が釣れた場合、クーラーボックスの冷えた海水の中に直接入れてしまいます。余裕があれば、先に内臓を取り出しておきます。
20cm以上の魚が釣れた場合、エラを切って海水を入れた水汲みバケツに入れて血抜きをします。5分程度で魚の動きが止まったら、クーラーボックスに入れます。もちろん、内臓を取り出した方がベターです。
さらに上級者であれば、神経締めや脳締めをしてから血抜きと内臓除去をやることもある。一般的に、魚の動きを早めに止めるとうま味が増すと言われるけど、筆者はそこまではやらないよ。
家に持ち帰った魚は、少なくともその日のうちに内臓とウロコを落としましょう。できれば、頭やシッポ、各種ヒレを落として、あとは焼くだけ煮るだけ食べるだけの状態にします。
刺身にして食べるのであれば、3枚または5枚におろす必要があります。焼いたり煮たりするのであれば、無駄なく食べるため、あまり包丁を入れない原形に近い状態で調理するのがお勧めです。
魚は、熱を加えると、肉が骨から外れやすくなる。生のまま小骨を取り除こうとすると、かなりの量の肉を一緒に捨てることになるので、よっぽど包丁さばきに自信があるのでなければ、あまり包丁を入れないで熱を加えるのが良いよ。
秋に釣れる食べられる魚
アジ
サビキ釣りで狙います。
サビキ釣りは、釣り場に行くと初心者から上級者まで、様々なレベルの人がやっていますが、釣果は圧倒的に上級者が高い傾向があります。
特にアジ狙いにおいては、初級者がなかなか釣れない時に、上級者は横で鈴なりのように釣っているところをよく見かけます。
釣果に差が出る理由は、道具と技術の両面があります。上級者は、ハリスと針が小さいものを使うことが多く、誘いの入れ方も上手です。
サバ
小サバであればサビキ釣り、中サバ・大サバであればキビナゴやサンマの切り身を使った餌釣りで狙います。
サバは、日中でも釣れますが、夜の方が釣りやすいです。特に、中型以上のサイズは夜釣りで狙うようにしましょう。
夜釣りにやる大サバ狙いは、以下の記事でまとめています。
カワハギ・ウマヅラ
サビキ釣り、またはオキアミを使った餌釣りで狙います。
堤防際を上からのぞくと、大量のスズメダイの中にユラーっと動く巨大魚が見えて興奮することがあります。この巨大魚は、カワハギまたはウマヅラです。
体長40cm以上あるものもいますが、口が小さく、大きい餌には食いついてきません。
サビキ釣りをしていると稀に掛かることがあり、タモ網なしでは引き上げられないことがあります。
筆者は、釣りを初めて2か月の頃、このウマヅラがサビキに掛かって、どうやっても引き上げられずにそのまま逃がした苦い経験があります。
万が一サビキに掛かったら、近くにいるタモ網を持っている方に助けてもらいましょう。
太刀魚
キビナゴやイワシを使った餌釣り、またはルアーフィッシング、またはテンヤで狙います。
近年の温暖化の影響か、以前は瀬戸内海に大量にいた太刀魚は、少しずつ北上して最近は関東で爆釣するようになってきているようです。
太刀魚の詳細な釣り方は、以下の記事でまとめています。
グレ
フカセ釣り、またはかご釣りで狙います。20㎝前後のサイズであれば、稀にサビキにも食いついてきます。
筆者のホームグラウンドである明石海峡周辺では、秋になると大量の釣り人がグレ狙いで集まってきます。
ヒットした時は、一気にウキが沈むため、特に難しい合わせも必要なく強烈な引きを楽しむことができます。日中に比較的簡単に釣れるため、初心者にお勧めしたい魚の一つです。
真鯛
遠投かご釣りで狙います。
写真は、堤防から釣ったものではなく、船釣りの鯛サビキで釣り上げたもので、体長は56cmあります。堤防からでもこのサイズが掛かることがあるので油断禁物です。
使用する撒餌と付け餌は、オキアミが一般的です。若干値段が張りますが、シラサエビを使うと食いつきが格段に上がります。
周りの釣り人に差を付けたければ、断然シラサエビがお勧めです。
ハマチ・メジロ
ルアーフィッシング、または小アジ小サバを餌にした飲ませ釣りで狙います。
写真のメジロは、5月に釣り上げたものですが、秋の方がより釣れる確率は高くなります。春のものは脂の乗りが悪く、見た目に比べて食味はいまいちです。
秋に釣れるものは、捌くと春物に比べて身が全体的に白みがかって、脂がのっていることがわかります。味も春とは比べ物にならないくらいおいしいです。
最後にまとめ
今回紹介した魚は、実際に私が釣ったものの中で、特に食べておいしいお勧めのものとしています。他にも釣れる可能性のある魚を簡単に紹介します。
- スズメダイ・・・大量に釣れる。骨が多い。
- フグ・・・結構釣れる。食べられません。
- イシダイ(サンバソウ)・・・サンバソウ(イシダイの子供)はたまに釣れる。
- イサキ(ウリボウ)・・・ウリボウ(イサキの子供)は結構釣れる。
- アイゴ・・・引きは強烈。ヒレに毒あり。ヒレを除けば食べられる。
- クロダイ(チヌ)・・・秋以外も釣れる。上級者向け。
- コブダイ・・・エビを使った餌釣りでたまに掛かる。体長50㎝越えも。
- スズキ(セイゴ)・・・秋以外も釣れる。上級者向け。
秋は特にいろいろな魚種に会うことのできる季節です。筆者は今でも初めて釣る魚に会うことがあります。
毒を持っているものもあるので、見たことがない魚であれば、周りの釣り人に教えてもらいましょう。周りの人に聞いてもわからないような魚であれば、帰してあげましょう。