初めに
リールは右巻きと左巻き、結局どっちがいいわけ?
このような読者の方向けに、右か左か選ぶためのヒントを紹介します。
釣りにおけるよくある論争、リールは右巻きがいいか左巻きがいいか、これについてまとめていきます。
この記事では、右利きであることを前提として書いています。
釣りを始める人が驚くことの一つが、リールを右で巻くか左で巻くか選ぶことができる、という事実です。
数か月前、筆者の友人の一人が釣りを始めたい、ということで、釣具店に一式道具を揃えに同行したのですが、ここでも左で巻く人がいる、という事実に驚いていました。
また、釣り場で見かけるファミリーフィッシングで、
この家族は左巻きなんだ~
というのは、少なくとも筆者は見たことがありません。
前提知識を何も持たないまま、初めて釣りをするのであれば、右巻きが普通なわけです。
この記事では、右巻き・左巻き、どちらが正解なのかではなく、それぞれの立場の釣り人がメリットと考えること、それに対する反論をまとめていきます。
最終的にどちらの方がいいという結論は書いていません。「超持論」なので、そんな考え方もあるか、という感覚で読んでください。
この記事は、結論を求めている読者向けではない。漫画や雑誌のように、楽しんで読んでくれたらいいぞ!
右巻きの主張
釣りを始めたときは右手で巻くのが普通
右利きの人が釣りを始めようと決心したときに、左手で巻こうと考える人がいたとしたら、その方は相当変わっています。
つまり、初めは誰でも右巻きなわけです。
右巻きを貫くのであれば、途中で変えるために練習する必要がありません。
途中で左に変える場合、完全に慣れるようになるためには、5回以上の釣行に出ないと違和感が消えないと思います。
逆に言うと、数回の釣行で経験を積めば、左巻きを習得することができるため、左に変えるための努力がそれほど大変というわけでもないな。
巻く力が入れやすい
筆者が考える、技術面における右巻きの最大のメリットはこれです。
リールごり巻きで魚を引き寄せるとき、力を入れやすい右手の方が圧倒的に有利です。
力が入れやすいだけでなく、ヒット時の細かいドラグ調整や、リールにちょっとしたトラブルがあったときの解消など、器用な右手の方がやりやすいです。
ある程度釣りがうまくなれば、リールを巻く力ではなく、竿を立てる力で魚を引き寄せるのが普通だ。そのため、堤防からの釣りで、巻く力が重要なケースがそれほどあるわけでもないぞ!
タモを右手で持てる
タモを使う機会は少ないですが、いざ使うことになって、周りに助けてくれそうな人がいないときは、一人で何とかするしかありません。
柄を伸ばしてタモ網部分を水面に付けるまでの作業を片手でやる場合、器用な右手の方が有利です。
利き手でない左手でやる場合、タモを落水させるリスクも若干高くなります。
タモを開くまでは確かに右手でタモを持った方が有利だ。しかし、タモを水面に付けた後は、ロッド操作で魚を網に誘導するので、タモを左手で持った方がやりやすいぞ!
利き手が疲れない
これは、他の方の書いた記事ではあまり見かけませんが、筆者は重要な右巻きのメリットと考えています。
60g以上のルアーを半日投げ続けていると、ルアー操作をする腕には相当な負担がかかります。特に、肩の筋肉が痛くなってきます。
利き手は、日常生活やスポーツなどの趣味でも使う機会が多いため、釣りにおける負担の高い作業は左腕でやった方がいい、という考え方です。
ロッドを持つ腕は確かに疲労が大きいが、テニスなど明らかに一方の腕に激しい負担が掛かるスポーツほど気にすることでもないな。
撒き餌を打つときに持ち替えが不要
餌釣りの中でも、中級者以上向けの釣りに「フカセ釣り」があります。
この釣りは、付け餌を流しながら、定期的に撒き餌を打つことで、魚をおびき寄せて付け餌を食わせる釣法です。
撒き餌はできる限り付け餌に同調させる必要があるため、シャクでコントロール良く撒き餌を撒く必要があります。
つまり、撒き餌を打つ操作は利き手である右手を使う必要があります。右巻きであれば、撒き餌を打つときに持ち替えをする必要がありません。
フカセ釣りの超上級者であれば、左巻きで持ち返せずに左手で撒き餌をコントロール良く打っているぞ!
関西の天才釣りユーチューバーは右巻き
これは、筆者が登録しているユーチューバーで、毎回すごい釣果を繰り返している「釣りドラ」さんです。この方は右巻きです。
釣りユーチューバーは多数いますが、数あるユーチューバーの中でも釣りの神様ではないか思うくらいの天才です。
左巻きの主張
キャスト後のロッド持ち替えが不要
釣りをする上で、右巻きと左巻きで操作手順が明確に違うのが、キャスト後のロッドの持ち替えです。
右利きの人であれば、右手でロッドを握ってキャストします。
右巻きであれば、仕掛けやルアー着水後は左手でロッドを持つ必要があるので、どこかのタイミングで持ち替えが発生します。
それに対して、左巻きであれば、キャストから仕掛けやルアーの回収まで、持ち替えという作業が発生しません。
持ち替えがないため、着水後すぐにロッド操作をすることができます。
キャストから着水までは2,3秒ある。また、着水してすぐにロッド操作をするような場面はまれだ。そのため、キャスト後に持ち替えする時間は十分にあるため、何か決定的な機会を逃すようなものでもないぞ!
細かいロッド操作がやりやすい
筆者が考える、技術面における左巻きの最大のメリットはこれです。
特に、バスフィッシングや小物狙いで、ワームなどに細かいアクションを加えたい場合に、器用な右手でロッドを握ったほうが、よりリアルな動きを作り出せます。
繊細なルアーフィッシングをやる場合はメリットになるが、それ以外の釣りではあまり意味がない。また、ロッド程度の操作であれば、慣れれば左手でも十分に細かいアクションはできるぞ!
タモを左手で持てる
タモは、右手で操作するメリットと左手で操作するメリット、それぞれあります。
タモを左手で持った時のメリットは、タモ網が水面に着水した後、魚を網に誘導するまでがやりやすいことです。
下の記事で紹介した通り、タモ網で魚を回収するときは、タモを固定して竿で魚を網に向かって誘導します。
特に一人でタモ入れをする時は、タモを操作して魚を回収するのは無理があります。
そのため、右手でロッドを持つことのできる左巻きは、タモ網で魚を回収する作業が有利になります。
タモ網に魚を誘導するときは、左手でタモを持った方が有利だ。しかし、地面に置いてあるタモを拾って、網を広げたり、柄を伸ばしたりする作業は、左手一本でやるのはかなり大変だ!
釣りがうまく見える
堤防で釣りを始めようとしたとき、周りにいる釣り人が初心者か経験者か、ザーッと確認することがあります。
左巻きをする人は、少なくとも釣り始めたて、という可能性は低いです。
つまり、左巻きをしている人は、周りの釣り人から経験者と見てもらえます。
釣果には何も関係ないな
釣りのプロと呼ばれる人は大概左巻き
バスプロと呼ばれる人たちや、釣具店に勤める釣りを本職としている方たちは、ほとんどが左巻きです。
釣具店で、
右巻きと左巻き、どっちがお勧めですか?
と相談したら「右巻きがお勧めです」と答える人はほとんどいないと思います。アンケートしたわけではないですが、筆者の感覚では、
- 左巻きをお勧めします・・・60%(若い店員に多い)
- 好きな方で大丈夫です・・・39%(店長やベテランに多い)
- 右巻きをお勧めします・・・1%未満
といったところではないかと思います。
筆者はどっち?
筆者は生粋の右巻きです。
釣り始めたての頃、左巻きも覚えた方がいいかも、と思ったこともあったのですが、
- 左巻きを少し試したら、違和感が半端なかった
- テニスという趣味もあるので、右手を酷使したくなかった
などの理由から、右巻きを貫き通すことを決心しました。
読者の皆さんは、他の記事も参考にしていると思いますが、生粋の右巻きの筆者から、一つだけアドバイスをしておきます。
【右巻きか左巻きか悩んでいる人へ】
釣り以外で右手をよく使う仕事や趣味があれば、右手の疲労が少ない右巻きを選ぼう。
シマノとダイワ、どちらのスピニングリールが優れているか、筆者独断の視点でまとめた記事はこちらです。