くまの100均フィッシング

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100均を使ってお金を掛けずに大きな釣果

【釣り初心者向け】写真でわかるかご釣り仕掛けの作り方とお勧めの道具

初めに

 

釣りの上手な人がやってるかご釣りをやってみたい

仕掛けが複雑だけど、何を買ってきたらいいの?

 

こんな釣り初心者の悩みにお答えします。

 

 

 以前、下の記事で、ウキ釣り仕掛けの作り方を写真付きで細かく解説しました。かご釣りは、このウキ釣り仕掛けの下にカゴとハリスと針をつなげるだけなので、特に追加で解説することもないかと思っていました。

 

 

 しかし、私のブログに訪問していただいている読者の方の検索履歴を見ると、ダイレクトにかご釣りの仕掛けをどう作ったらいいのか知りたい方が多いようです。

 この記事では、堤防でかご釣りを始めたい方にお勧めしたい道具の組み合わせ、そしてそれの組み立て方を写真付きで解説したいと思います。この記事だけみればすべての手順がわかるようにまとめておきました。

 

かご釣りの道具の選び方

竿の選び方

 釣具店に行くと、釣り竿には大きく分けて、

  • 餌釣り用
  • ルアーフィッシング用

が分けて展示してあると思います。この2種類は餌を使うかルアーを投げるかなので、明らかに違うものであることがわかると思います。

 しかし、餌釣り用の竿はさらに細かく分かれていて、堤防竿・磯竿・投げ竿などで区分けしておいてあることが多いです。それぞれの違いにはっきりとした定義はありませんが、以下のような特徴があります。

  • 堤防竿・・・サビキ釣りをしやすいように、長さが3m前後の短め
  • 磯竿・・・足場から少し離れて魚とやり取りするため、竿は5m近い長さ
  • 投げ竿・・・距離を出せるように、比較的竿が硬くガイドが少ない

 

 下の写真は、私が持っている磯竿と投げ竿です。上が磯竿、下が投げ竿で、投げ竿の方がガイドの数が少なく、穴が大きいことがわかると思います。

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 かご釣りは遠投することが重要な要素なので、投げ竿または遠投竿と紹介されているものを使いましょう。中には「磯竿遠投」などの表記があるものもありますが、投げることが想定されているものであれば、概ねどれでも大丈夫です。

 なお、竿の長さですが、どうしても飛ばす距離を稼ぎたいのであれば長い方が有利です。また、長いと棚(水深)も深く取りやすくなります。

 しかし、堤防で使う場合長すぎると周りの人や壁とぶつかったり、ライントラブルが起こりやすかったりするので、個人的には男性でも4mまでのもので十分だと思います。

 ちなみに、私の愛用している投げ竿「リバティークラブT20-360」ですが、

  • 重り負荷・・・20号
  • 長さ・・・360cm

となっています。堤防で使うカゴの重量はどんなに重くても15号までです。通常投げ竿で15号未満の重り負荷のものはないと思いますが、念のため重り負荷が15号以上あるかを確認してから竿を購入しましょう。

 

 

リールと道糸の選び方

 リール本体は、釣具店でかご売りされている安物以外であれば、どのようなものでも構いません。番手は2000番くらいあれば、糸巻き量・ドラグ力、いずれも十分です。もちろん、それよりも大きい番手でも問題ありません。

 私の使用しているダイワの具体的なシリーズで言うと、クレストで番手は2500番以上であれば糸巻き量もドラグ性能も問題なく、ちゃんとメンテすれば数年は使えます。下の写真は、私の持っているクレストの4000番です。

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 遠投するとはいえ、届いても50m程度なので、道糸はナイロンの3号を100m以上巻けばほとんどのケースで対応できます。少し慣れてくれば、遠投性能を上げるため、号数を2号程度まで落としても切られるようなことはないでしょう。

 初心者を卒業したら、道糸をPEにするという選択肢もあります。ただし、遊動ウキを付けるため、PEの先には15m程度ナイロンを結束しておく必要があります。

 

PEラインだけでもウキ釣りができないわけではない。実際にPEラインだけでウキ釣りをしている人もたくさんいる。ただ、PEラインはウキ止めが滑りやすいため、初めのうちはナイロンを付けたほうがストレスがないぞ。

 

カゴとウキの組み合わせ

 まずはカゴを選びます。サビキのカゴは網目になっていますが、かご釣りの場合は、下の写真のようにプラスチックの蓋が付いていて、着水前はほぼ密閉されている遠投タイプと呼ばれるものを使います。

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 網目タイプと違い、遠投タイプはカゴ自体に重りが初めから固定されており、重りの号数が大きくなると若干カゴの内容量も増えていきます。6,8,10,12,15号などが売っていますが、重すぎると投げにくいので、初めは6,8号あたりを選びましょう。

 

【ワンポイント(というか釣り業界へのお願い)】

 遠投タイプのカゴは、なぜかいずれの商品も重りが初めからついていて、自分で後から微妙な浮力調整がしにくくなっています

 また、この初めからついている重りは外れて壊れてしまうこともあり、一度外れると自分で重りを付けて修復するのがかなり面倒で、結局買いなおしすることになります。

 カゴメーカーとしては、いろいろな重量のカゴを商品として用意することで、それぞれ消費者に買ってほしいのかもしれませんが、あとで自由に浮力調整ができるカゴを求めているユーザーも多いはずで、ここは釣り業界として改善してほしいところです。

 

 次に、選んだカゴに合うウキを選びます。

 カゴの重量よりも浮力の大きいウキが必要です。一般的にはウキの頭が少しだけ水面に出た状態となる適合号数ピッタリのウキが推奨されますが、私は2号程度浮力の強いウキを選びます。例えば、カゴが6号であれば、ウキは8号、といった感じです。

 水面ギリギリに比べると波の影響を受けやすいデメリットがありますが、特に遠投する場合水面ギリギリだとウキが見づらくなるので、視力によっぽど自信がある人でなければ、少し浮力強めがお勧めです。

 ウキの種類は、サビキ用を流用しても問題ありません。ただ、サビキ用は空気抵抗を受けやすいので、若干値段は高いですがダーツの矢のような形をした遠投ウキを使いましょう。サビキ用の1.5倍は飛ぶと思います。

 下の写真は、私の持っている遠投タイプのウキです。この中で一番左は電気ウキで、最近見つけて購入しました。電気ウキなのに、通常のものとそれほど値段が変わらないので、夜釣りも考えている方にはお勧めです。

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 市販されている遠投ウキのうち、実際に筆者が買って使ったもののレビューを、下の記事でまとめています。

 

 

 遠投ウキ以上に難しいのが遠投かごです。こちらの選び方については、下の記事でまとめています。

 

 

ハリスと針の組み合わせ

 どのような太さのハリスと針を使うとよく釣れるかは、餌釣り師の永遠のテーマで、釣具店の店員さんでも上級者でも意見が分かれるところだと思います。

 狙う魚、季節、その日の活性にも影響を受けます。私も体験談を話しすることはできますが、正解は毎釣行探し続けています。

 そこで、この組み合わせであれば、かご釣りで狙うどのような魚種やサイズであっても平均的に通用する組み合わせを紹介します

  • ハリス・・・フロロカーボン2号
  • 針・・・伊勢尼7号(またはチヌ針4号)

 

 この構成であれば、カサゴ・グレ・真鯛などの中型以下の魚だけでなく、万が一ハマチなどの青物が掛かったとしても何とか戦うことができます。

 もちろん、特定の魚種にターゲットを絞るのであれば、それに合わせてサイズを変えた方がより釣果が上がるのは言うまでもありません。

 口が小さく吸い込むように捕食するグレであれば針を小さめ、40㎝を超えるような真鯛を狙うなら針をもう少し大きめにします。

 私は主に伊勢尼を使っていて、毎釣行いろいろなサイズを持って試行錯誤しながら、釣果に応じて変えるようにしています。

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 確かに、針のサイズを小さくすると食いが良くなったり、大きくすると掛かりが良くなるとは思います。しかし、最も重要なのは、そこに魚がいることと食い気があることです。

 そのため、かご釣り始めたてのうちは、このハリスや針のサイズについてあまり悩まなくても大丈夫です。

 

 

かご釣り仕掛けの作り方

仕掛け全体の構成

 

スナップ付きサルカン、ハリス、針の組み合わせを作る

 まず魚に一番近い仕掛けを作ります。仕掛けづくりの中で、この作業が最重要です。セットも売っていますが、トラブルに対応できなくなってしまうので、自分で作れるようにしましょう。慣れればそれほど難しくもありません。

 

 カゴにつなげるスナップ付きサルカンとハリスをつなげます。カゴによっては、カゴ側にスナップが付いているかもしれません。その場合、ハリス側はただのサルカンでかまいません。

 私はサルカンとハリスはダブルクリンチノットでつなげます。他にもいろいろなつなげ方がありますが、何種類も覚える必要はありません。ダブルクリンチノットは、結束強度も強く、上手になればここで外れることはほとんどないです。

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 ハリスを1.5mくらいの長さで切ります。ハリスは長いほうがカゴから距離が出るため、魚に警戒心を与えないで済むと言われます。

 しかし、長すぎるとカゴなどの仕掛けと絡む確率も高くなってしまいます。頻繁に絡むようなら、1mくらいの少し短めにしましょう。

 

 切った先に針をつなげます。ハリスと針の結び方は、外掛け結び、内掛け結びなどがありますが、私は外掛け結びしか使っていません。私は好んで管付きの針を使っていますが、結びに自信があるなら菅なしで全く問題ありません。

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竿にリールを装着する

 リールの装着は、左右からリールをネジで挟むタイプのものと、留め金具で固定するタイプのものがあります。下の写真は、私の愛用しているリバティークラブで、留め金具タイプになっています。

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 リールを装着したら、軽く引っ張れば道糸が出てくるくらいにドラグを緩めます。初心者の方は、ドラグ機能を知らないことが多いようで、道糸を延ばす都度ベールを開けている人を見かけます。

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 振り出し竿はまだ延ばさずに、道糸を手で引っ張りながら竿のガイドに道糸を通していきます。最後のガイドに通したら、1mくらいさらに引っ張っておきます。

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ウキ止め、しもり玉、ウキ、からまん棒を順に付ける

 ウキ止めゴム、しもり玉、ウキ、からまん棒の順番で道糸に通していきます。

 ウキ止めゴムのワイヤーを広げます。

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 広げたワイヤーの隙間に道糸を通します。

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 ワイヤー側にあるウキ止めゴムを引っ張って道糸側に移動します。

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 しもり玉を通します。

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 ウキを通します。

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 からまん棒を取り付けます。

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 かご釣りの最大のデメリットは、仕掛けが複雑でライントラブルが起こりやすいことです。そのため、からまん棒は道糸の終端から50㎝くらいは取っておき、ウキとカゴが離れるようにします。

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 ウキ止めゴムは、仕掛けを投げたときに竿のガイドに引っかかりやすい欠点があります。根本的にその欠点を解消する場合は、ウキ止め糸を使います。

 

 

道糸の先端にスナップ付きサルカンを付ける

 道糸の先端にスナップ付きサルカンをダブルクリンチノットで結びます。スナップ付きサルカンは、サルカンに比べると強度が弱いです。

 ここの位置は、遠投した時にかごの重量がもろに掛かるため、錆びたものや壊れかけているものではなく、強度があるものを使います。

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カゴとハリスをつなげる

 道糸に、カゴと先ほど作ったハリスと針のセットをつなげます。いずれもスナップがあるので、簡単につなげることができます。

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 ここまでですべての小道具の装着完了です。リールから各種小道具が以下の順で装着されていることを目視で確認していきます。

  1. ウキ止めゴム
  2. しもり玉
  3. ウキ
  4. カラマン棒
  5. カゴ
  6. ハリスと針

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竿を延ばす

 道糸を引っ張りながら振り出し竿を伸ばしていきます。先端から順番に延ばしていきます。投げているうちにガイドがずれたりしないように、しっかり伸ばして動かないことを確認します。終わったらドラグをある程度締めておきましょう。

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ウキ止めゴムの位置を調整する

 最後に、ウキ止めゴムの位置を変えて棚を設定します。狙う魚に寄りますが、グレであれば中層くらい、真鯛であれば海底付近に調整します。水深は釣りをする堤防によって違いますが、付近の釣具店で確認すれば教えてもらえます。

 なお、仕掛けをキャストする際、できればウキ止めゴムがリールの中に入らないようにしたいです。リールの中にウキ止めゴムが入ると、キャストの時に、糸が引っ掛かってキャストに失敗する可能性が高くなります。

 とはいえ、私の使っている投げ竿は3.6mしかないため、真鯛狙いなど8m以上の深めの棚にするときは、ウキ止めゴムをリールに入れたまま投げてしまうこともあります。ただ、あまりお勧めできる方法ではありません。深い棚を狙いたければ、長い竿を使うか、ハリスを長くしましょう。

 

かご釣りで使う餌

オキアミ+集魚剤

 かご釣りで使うもっとも一般的な餌です。カゴには集魚剤にオキアミを混ぜたもの、付け餌には同じオキアミを付けます。集魚剤とオキアミの冷凍ブロックは以下の写真のようなものがあります。

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 これらを均等に混ぜ合わせます。オキアミの冷凍ブロックは、付けエサ用に1/4程度残しておきます。混ぜたものはカゴの中に詰め込みます。下の写真はフカセ釣りの時に作ったものです。かご釣りの場合は、こんなに量は必要ありません。

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 オキアミは、冷凍ブロックで売っているものが一番コストパフォーマンスが良いです。集魚剤は安いもので構いません。フカセ釣りのようにシャクで投げるわけではないので、一部の高級集魚剤にあるような粘りは必要ありません。

 

シラサエビ

 生きたシラサエビを使います。5時間くらい釣りをするなら、購入費として2000~2500円くらい掛かりますが、その分食いつきは抜群です。

 シラサエビを生かすための容器やエアレーションなど、追加で小道具が必要になります。慣れると集魚剤に比べて手が汚れないので、扱いやすいです。

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 シラサエビは容器から手で取ってかごに詰めてもいいですが、下の写真のようなスプーンがあると入れやすいです。100均で買えます。

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かごの使い方

 かご釣りの最大のデメリットは、仕掛けが複雑なためトラブルが起こりやすいことです。特に、着水した瞬間、付け餌がウキの近くに落下すると、絡むことが多いです。

 それを防ぐため、下の写真のように付け餌をカゴの中に入れてしまいます。カゴは一定の水圧がかかると開くため、撒き餌とも同調しやすくなります。

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 この作業をすると、トラブルの起こる確率が大幅に減るので、面倒でも必ずかごの中に付け餌を入れてからキャストするようにしましょう。

 なお、カゴの中に入れるときは、針がギリギリカゴの中に入る位置で蓋を締めましょう。あまり針をカゴの奥深くに入れてしまうと、針がカゴの中で絡まってキャスト後に出てこないことがあります。

 

 

 かご釣りの実釣記録をいくつか紹介しておきます。