初めに
遠投ウキって高い!しっかり性能比較してから購入したい。
このような読者の方向けに、筆者が実際に使った経験のある遠投ウキのレビューをまとめました。
遠投かご釣り釣法を好む筆者は、その仕掛けの中の重要な道具である「遠投ウキ」「遠投カゴ」は今まで様々なものを試してきました。
今回は、その中で筆者が使った経験のある遠投ウキに対する実釣で感じた良い点と悪い点をまとめて、これから買ってみようと考えている読者の皆さんのお手伝いをしたいと思います。
なお、いずれのウキに対する感想も、筆者個人が感じたものです。たまたま、購入したものの個体不良もそのまま正直に書いていますので、その点ご了承ください。
遠投ウキの比較
遠投ウキ一覧
メーカー | 遠投性能 | 視認性 | 耐久性 | LED | 価格(8号) | |
---|---|---|---|---|---|---|
遠投カゴスカット | ウメズ | ◎ | ○ | ○ | - | 900~1200円 |
遠投カゴウキファイヤー | ウメズ | ◎ | ◎ | ○ | - | 1200~1300円 |
PEリベンジャー | ウメズ | ○ | ○ | △ | 有 | 1000~1300円 |
アポロ | サニー商事 | ○ | △ | ○ | - | 900~1300円 |
遠投ACE | KIZAKURA | △ | △ | ○ | 有 | 800~900円 |
遠投レッドウイング | 釣研 | △ | ◎ | ◎ | - | 1000~1200円 |
遠投カゴサビキ | 釣研 | △ | ○ | ◎ | - | 500~600円 |
※価格は、本記事作成時点における通販や関西近郊の店頭価格を参考にしましたが、時期や店舗によっては若干異なる場合がありますので、その点ご了承ください。
今回紹介するウキメーカーは4社としています。筆者の考える、それぞれのメーカーの特徴は以下の通りです。
遠投カゴスカット(ウメズ)
ウメズ製の遠投ウキは多くの種類がありますが、メーカーHPによれば遠投かご釣りで最もお勧めしている商品のようです。
価格も同一メーカーの他の商品に比べると若干安く、遠投性能・視認性、共に最高レベルと言えます。
羽の部分は、一定以上の風力が掛かると回転する仕掛けになっていて、これによって遠投距離がさらに延びる仕組みになっています。
筆者も初心者の頃から愛用していて、遠投ウキを他の人に紹介するときにはまず最初にお勧めしたいシリーズです。
遠投カゴウキファイヤー(ウメズ)
ウメズ製の遠投ウキで、スカットシリーズと比較すると、羽の形状と胴体の色基調に違いがあります。
スカットに比べると若干価格が高いようですが、遠投性能・視認性は抜群です。特に視認性については、オレンジの色基調を強くした結果、スカットよりさらに良くなっています。
個人的にはスカットと同じくらい好きなシリーズなのですが、メーカーのHPを見るとなぜか商品紹介に出てきません。
メーカーの意向は不明ですが、今後生産中止になるかもしれません。
PEリベンジャー(ウメズ)
ウメズ製の遠投ウキに電気ウキの機能を追加したシリーズです。2022年6月現在、メーカーが特にお勧めしている商品の一つで、店舗での品ぞろえも増えている気がします。
他社製品含めて、遠投+電気を併せ持ったウキは少なく、堤防の夜釣りで50m以上の遠投を必要とする場合に特にお勧めしたい商品です。電気ウキの機能が追加されているとはいえ、価格が極端に高いわけでもなく、昼間の遠投にも普通に使えます。
ただ、このウキについては、少し残念な点がありました。ウメズのウキを長年愛用している筆者から、今後のエールも兼ねて紹介しておきます。
筆者が初めてこの商品を見つけたときは、これこそ究極の遠投ウキ、と思ったのですが、実際に使ってみたところ、以下のようなトラブルがありました。
- 羽部分のオレンジの塗装がはがれる
- 電池の接触が悪く、頻繁に電気が消える
塗装のはがれについてですが、釣具店で確認したところ、このリベンジャーシリーズに限った話ではないようです。
羽の塗装は、いずれのシリーズも同じ方法を使っており、ロット毎に塗料の材質に微妙な違いがあるとのこと。そのため、ロットによって、塗料がはがれやすい商品がまれに発生するようです。
電池の接触については、他の電気ウキメーカーも同様に多少接触不良と感じることもありますが、リベンジャーはまだ開発まもない商品のせいか、接触不良の頻度が高く、まだ改良途中と感じます。
アポロ(サニー商事)
サニー商事製の遠投ウキで、羽がオレンジのものです。同じシリーズで、羽がピンクと黄色のものがありますが、視認性を考えるとオレンジがお勧めです。
その他のメーカーの遠投ウキは、ケミカルライトを装着するための穴が付いているものがほとんどですが、このアポロには付いておらず、夜釣りでの使用は不可です。
夜釣りで使えないことは、必ずしも欠点ではありません。むしろ、そのケミカルライト用の穴を省くことで、より遠投力を高めていると考えられます。
ウメズ製と比較すると、道糸を通す部分が長めの金属でできているため、重量が大きく強度が高くなっています。
しかし、このウキについては、一つ筆者が理解できないことがあります。
なんでボディーが黒基調なの???
遠投するとウキは最大で100m近く飛びますが、黒は海面で明らかに見づらいです。読者の方で、黒基調のメリットをご存じの方は教えていただけると幸いです。
遠投ACE(KIZAKURA)
KIZAKURA製の遠投ウキです。同じシリーズで電気が付いていないものは、羽がついています。価格があまり変わらないので、筆者は夜釣りにも使える写真のものを購入しました。
KIZAKURAは、フカセ釣りなどで使う小型の丸ウキを得意とするメーカーで、メーカーのHPを見ても、遠投ウキを全面的に推している感じはしません。
サビキ用のウキと似たような形状のため、あまり飛びそうに見えませんが、見た目に反して意外と飛びます。
昼夜兼用で遠投したい場合にお勧めしたいウキです。
遠投レッドウイング(釣研)
釣研製の遠投かご釣りをターゲットにしたウキです。他のメーカーの遠投ウキに比べて圧倒的に全長が長く、視認性は抜群です。
ボディが大きいため風の抵抗を受けやすく、遠投性能は、ウメズに比べるとやや劣る感じがします。
その他、釣研ウキ全般に言えることですが、適合号数に対して注意しなければならないことがあります。
釣研以外のメーカーのウキは、適合号数よりも重り負荷が2号近く小さくてもウキが立ちます。その代わり、適合号数を超えるとウキが沈みます。
釣研のウキは、適合号数よりも重り負荷が小さいとウキが立ちません。その代わり、適合号数よりも2号程度重くしても沈みません。
これをわかりやすく図にしました。
筆者は、この遠投レッドウイング8号を初めて買った時、いつも通り少し軽めの6号かごを使ったのですが、ウキが立たないので欠陥品かと思いました。
これは欠陥ではなく、適合号数の設定値の考え方がメーカーによって違う、ということが調べて後からわかりました。
遠投カゴサビキ(釣研)
釣研製の遠投サビキをターゲットにしたウキです。もちろん、サビキ以外の釣法でも使うことができます。
遠投性能は他の遠投ウキに比べると若干落ちる気がしますが、何と言っても価格が安いのが魅力です。
私は今まで遠投ウキを何度も買いなおししていますが、買いなおしするほとんどの理由は、釣行中のライントラブルなどでウキがなくなってしまうことです。初心者のうちは、頻繁に道具をロストするので、このような安いもので慣れていきましょう。
遠投ウキの使いどころ
初心者向けの基本的なウキの選び方は、下の記事でまとめています。