初めに
ニュースで噂の大サバって初心者でも釣れるの?
大サバ狙いの仕掛けの作り方が知りたい!
こんな釣り初心者の悩みにお答えします。
ここ数年、瀬戸内海の漁獲量は減っていると言われています。その中で、なぜか夏の大サバだけは年を追うごとに回遊が増えてきています。
大サバは主に夕方から明け方の深夜に回遊するため、夜釣りの準備が必要です。
夜釣りというと上級者向けの釣りに感じますが、夜釣り特有の道具2,3点を追加で準備できれば、他の釣法に比べると簡単な釣りです。
これだけ知っていれば誰でもできる大サバ狙い、必要な道具と釣り方についてこの記事でまとめて、釣り初心者の読者の方向けに大物を釣る楽しさを知ってもらいたいと思います。
大サバの釣れる時期と場所
大サバは、近年夏前後に大阪湾から明石海峡に現れる風物詩です。
筆者の経験から、大阪湾から明石海峡周辺の堤防から釣れる時期をカレンダーにまとめるとこんなイメージです。
カレンダーは2022年のイメージです。大サバがニュースにもなっていた2021年は、もっと数が釣れた上に、真夏の時期も釣れていた印象があります。
2022年は数は少なくなっていましたが、気温の上昇が早かったせいか、釣れ始めの時期が早くきて、それがだらだらと続きました。その代わり、数は減った感じがします。
年によって回遊状況が違うようです。
大サバを狙うときは、潮通しのよい外洋を選びます。シーズン中で、大阪湾から明石海峡周辺の釣り場として認知されている堤防であれば、大概は接岸しています。
大サバ狙いで必要な道具と餌
準備する道具
大サバ狙いで必要な釣り道具はシンプルです。まずは、タックルを作るために必要な道具は以下の通りです。
- 竿 ・・・投げ竿が最適だが、他の竿でも問題ない
- リール ・・・スピニングリールなら何でも良い
- 道糸 ・・・ナイロン100m以上、太さは2~3号
- ウキ ・・・電気ウキが最適、ケミカルライト対応のウキでも可
- ハリス ・・・フロロカーボン1.5m程度、太さは2~5号
- 針 ・・・伊勢尼10~14号、またはトレブルフック8~10号
- ケミカルライト ・・・50または75mm
- その他小物 ・・・ウキ止め、しもり玉、スナップ付きサルカン、重りなど
電気ウキは様々なメーカーから発売されていますが、国産で一番有名なメーカーは富士灯器です。品質の悪い電気ウキは、電池の接触が悪く頻繁に明かりが消えます。
次に、夜釣り特有の明かりを確保するための道具として、以下の2点を準備しましょう。
- ヘッドライト ・・・100lm以上のもの
- ランタン ・・・キャンプ用品と同じ(ヘッドライトで代用可)
ヘッドライトは、電池式とUSB充電式があります。基本はUSB充電式を使い、予備で電池式を持っていると安心です。私は、以下のUSB充電式を3個持って使いまわしています。
その他タックル以外で必要な道具は日中の釣りと同様です。復習も兼ねて、最低限持っていったほうが良いものをまとめておきます。
- 水汲みバケツ ・・・手洗い、魚の血抜き、保冷用海水の確保
- クーラーボックス ・・・釣った魚の保存
- ハサミ ・・・餌の切り取り、糸の切断、魚の血抜き
- フィッシング用プライヤー ・・・針外し
- フィッシュグリップ(口をはさむタイプ) ・・・釣った魚の持ち運び
- タオル ・・・手をふく、フィッシュグリップの代用
その他の夜釣りにおける注意点は、下の記事でまとめています。
準備する餌
初めての大サバ狙いであれば、釣具店に売っているものを買うのが確実です。大サバ狙いでお勧めされるのは以下です。
- キビナゴ ・・・光る胴体で魚にアピール
- さんまの切り身 ・・・臭いで魚にアピール
ある程度慣れてくれば、魚屋さんで餌を調達するのがお勧めです。同じ量を、釣具店の半額程度で購入できます。魚屋で売っている使える餌は以下の3点です。
- キビナゴ ・・・釣具店のものとほぼ同じ
- 無加工のさんま ・・・ハサミで1㎝角に切って使用
- 無加工のいわし ・・・ハサミで1㎝角に切って使用
釣具店のものは、匂いを付けたり餌持ちを良くするためボイルして加工しています。そのため、釣具店の餌の方が使いやすいのは間違いありません。
私は、これらの餌でどれかが特段釣果が大きいと感じたことはないので、大サバ狙い2回目以降の釣行であれば魚屋さんで餌を買うのをお勧めします。
仕掛けの作り方
大サバ狙いの仕掛けは、ウキ釣り仕掛けの基本形とほとんど同じです。これに、夜釣り特有の”電気ウキ”と”ケミカルライト"が加わります。
電気ウキの号数は、竿の重り負荷以下であれば重いほど遠投力が上がります。人それぞれ好みで選べばいいと思いますが、私は8号前後のものを使っています。
ケミカルライトは、50mmか75mmを使用します。どちらを使っても釣果に影響することはないです。
針は、伊勢尼10号以上のサイズであれば、チヌ針など他の種類でも問題ありません。サバは大雑把で雑食な性格なので、微妙な針の違いが釣果に影響することはないです。
ハリスは、少しだけ注意が必要です。大サバが回遊している時期は、同時に太刀魚が回っていることがあります。太刀魚狙いの仕掛けは、大サバ狙いとほとんど同じです。
回遊している魚が大サバだけなら2,3号、太刀魚も回っていれば最低でも5号を準備しましょう。
大サバであれば、フロロカーボン2号でも十分戦えますが、太刀魚であれば2号のハリスはほぼ100%噛み切られてしまいます。5号でも噛み切られたら、ワイヤーを入れる必要があります。
ハリスと針の組み合わせは、釣具店で大サバ専用のセット仕掛けが売られていますので、結びに自信がなければそれを使いましょう。
ウキ釣り仕掛けの作り方については、以下の記事に詳細をまとめています。
大サバの釣り方
魚がヒットしてから釣り上げるまで
タックルの準備ができたら、1㎝角に切った餌を針に付けて20~50m程度遠投します。夜釣りの大サバは比較的堤防近くまで来てくれるので、無理に遠投しなくても構いません。
リールのドラグは手で少し引っ張ったら道糸が出てくるくらいがお勧めです。ガチガチにしておくと、ヒット時に切れてしまうことがあります。
ヒットすると、電気ウキや水中のケミカルライトが潮流に逆らうような動きをするので、初心者でもすぐにわかります。
ただ、ケミカルライトが違和感のある動きをしても、即合わせはお勧めしません。即合わせは外れることが多いです。
大サバの口のどこかに引っかかると、明らかにライトの動きが速くなります。速くなった時に竿を立てて合わせを入れます。
初めて大サバがヒットした時、ケミカルライトが水中を高速移動するのを見ると、脳汁がメチャクチャ出てきて病みつきになるよ。
あとは、ゆっくりリールを巻いて引き寄せます。
引き寄せの最中に、大サバが暴れることがありますが、暴れだしたときに慌てて回収を急ぐのはやめましょう。
回収スピードが速いと海面にサバの頭が出てしまいます。
サバは釣られたことに気が付くと表層に逃げる性質がある。魚が水面で頭を振ると針が外れやすいため、引き寄せの時はなるべく海中を維持するようにゆっくり引き寄せることを心がけよう。
堤防の壁際まで引き寄せたら、サバが落ち着いたタイミングを見計らって、カツオの一本釣りのように躊躇なく一気に抜きあげます。
サバが暴れているタイミングに抜き上げたり、躊躇して時間を掛けすぎるとバラシのリスクが高くなります。
サバは他の魚と違って観念して大人しくなるまでに時間がかかる魚のため、タモを使って取り込むのではなく、抜き上げが基本です。
釣り上げた後にすること
サバを含む青物と言われる魚は、傷むのが早く、特に内臓は筋肉に比べて早く腐る傾向があります。
また、食中毒の原因のアニサキスという寄生虫は、ほとんどが内臓に生息しており、魚が絶命すると内臓から筋肉にアニサキスが移動すると言われます。
以上の理由から、大サバを釣ったらすぐに、血抜き、内臓取り出し、クーラーボックスで保存、ここまでを10分以内でやるようにしましょう。
実釣記録です。
さらに、こちらの実釣記録では、釣果をより上げるための細かいノウハウをまとめています。