初めに
血抜きをするとき水汲みバケツを使ってるけど、かさばるし、大型魚には小さすぎる。
市販のストリンガーは、口をはさむ金具が多すぎて邪魔だな~。
魚の血抜きや保存で使える、軽量でコンパクトなスカリを自作してみましたので紹介します。
魚の血抜きに使える道具には、「ストリンガー」「水汲みバケツ」「スカリ」などがあります。
いずれも血抜きの道具として使えるのですが、一長一短があるため、筆者は長年もっと使いやすいものがあったらいいのに、と考えていました。
この記事では、軽量でコンパクト、さらに丈夫で簡単に作れる、自作スカリを紹介していきます。
血抜きに使える一般的な釣り道具
ストリンガー
青物狙いのルアーフィッシングで血抜きをする場合や、チヌの数釣りで海中に保存する場合に使うことが多い道具です。
コンパクトでそれほど使い方が難しい道具ではありません。青物などの大型魚の血抜きをするのであれば、これが一番無難な道具です。
市販されているストリンガーは、魚の口をはさむ金具が複数個ついているものしか売っていません。
ストリンガーは、大量に釣れた時にまとめて海中保存することをイメージして製造されているので、金具が複数個ついているのは理解できます。
ただ、筆者としては、エラを切った魚を海中に10分程度漬けて血抜きに使いたいだけなので、金具が複数個あるのは邪魔だな、と思っていました。
釣具店をかなり回ったが、今まで金具が一個しかない市販ストリンガーは見たことがないぞ!
水汲みバケツ
海水を汲んで、手を洗ったり、撒き餌に混ぜたりなど、様々な用途で使うことができる道具です。もちろん、血抜きにも使うことができます。
餌釣りには必要不可欠な道具ですが、大型青物狙いのルアーフィッシングだけをする場合には必ずしも必要がありません。
また、タックルボックスに入るサイズではなく持ち運びに不便であること、60㎝以上の大型魚の血抜きをしようとすると尻尾がはみ出てしまうこと、などの問題があります。
そのため、血抜きだけを目的として使うには若干使いづらさが目立ちます。
スカリ
釣った魚を持ち帰るまでに、海中で一時的に保存する目的で使います。
生かしたまま保存することもできるし、魚のエラを切って入れれば、血抜きにも使うことができます。
長時間の釣行で釣った魚の鮮度を保つには、最も有用な道具です。
ただ、市販のスカリは、魚が大量に釣れても十分に入れることのできるサイズとなっているものが多く、水汲みバケツ以上に持ち運びには不便です。
また、60㎝を超えるような大型青物だと、そもそも入れることができません。
大型魚の血抜きだけを目的にするのであれば、市販のスカリはあまり向いていない気がします。
自作スカリの作り方
準備する道具
- ホームセンターコーナン 園芸・スポーツ用網ミドリ 1m×1m
- ホームセンターコーナン 直系3㎜の綿ロープ 10m
- ダイソー 結束バンド白 15cm
- ダイソー ガムテープ
- ダイソー 水汲みバケツ300円タイプ
- セリア コードストッパー
以前製作した自作タモ網と同じ園芸・スポーツ用ネットと同じようなやり方で自作していきます。
【園芸・スポーツ用の網】は、若干重いのが難点ですが、非常に強度が強く、多少乱暴に扱ってもやぶれるようなことはありません。
重いという弱点がありますので、できるだけサイズを小さくすることで、軽量化していきます。
【ロープ】は、丈夫で滑りにくいものを選んできました。
筆者のホームグラウンドでは、堤防から水面まで5mもあれば十分なので、その倍の長さを準備しました。
【結束バンド】は、どのようなサイズのものでも大丈夫です。大きすぎると魚に傷が付きやすそうなので、ある程度の強度がありそうな大きさを選びました。
【ガムテープ】は、結び目のロープの補強、及びロープの先端がほつれないようにする目的で使います。
【コードストッパー】は、魚を投入する網の口を絞るために使います。
100均や手芸店に多数の種類のものがありますが、穴のサイズが大きめで固定する力が強いものを選んでみました。
【水汲みバケツ】は、持ち手部品だけを取り出して使います。100均やホームセンターで持ち手部分になりそうなものを探したのですが、残念ながらありませんでした。
自作、というにはちょっとずるいですが、持ち手部分はこれ以上適切な素材が見つからなかったので、これを使っていきます。
作り終わった後で釣具店を確認したところ、この持ち手部分が単品で売れらていることが分かった。参考までに商品を紹介しておくぞ!
網を適切な大きさに切断する
巾着袋のような構造にしていきます。この自作スカリを最も使いたい場面は、大型青物の血抜きなので、ブリが丸々一匹ある程度の余裕を持って入る形にします。
写真のように、巾着の底部分を30㎝程度としてみました。
結束バンドで袋状にする
網を丸めて、端を結束バンドで固定していきます。底の長さは30㎝、深さは1m程度となっています。
袋状になったら、強度を確認していきます。
まず、袋の入り口部分を広げて、大型青物が入るのに十分な大きさがあるかを目視確認します。
袋の中に手を入れて、魚が逃げられるような穴がないかどうかを確認していきます。
網の中の確認が終わったら、結束バンドの余分な部分をハサミで切っていきます。さらに、爪切りでとがった部分を落としていきます。
すべて切り終わったらこんな感じです。
ロープを網に通す
あらかじめ、コードストッパーを通しておきます。強度を上げるため、2個使っていきます。
次に、ロープを網の入り口に交互に通していきます。
網の穴に通して一周したら、先ほど通したコードストッパーに逆方向から入れます。コードストッパーを試しに締めこんでみました。
持ち手を付ける
ロープのもう片方の先端側に持ち手を付けます。ダイソーの水汲みバケツから持ち手部品を取り出します。
完成した自作スカリ
完成した自作スカリの全体像です。
片づける時は、下の写真のように畳むことができます。市販のスカリなどに比べて小さく片付けることができます。
ブリの血抜きで使ってみた
筆者のホームグラウンドで青物を早朝に狙ってきました。運よく、この自作スカリを作ってすぐに85㎝の青物がヒットしました。
エラを切って、ブリを頭から入れていきます。かなりの大きさですが、余裕を持っていれることができます。
持ち手部分は手すりに引っ掛けておきます。
このような大型青物の血抜きをする場合、水汲みバケツを使うと尻尾を手で持っていなければならないです。
また、ストリンガーに比べると、外れる心配がないことや、手間がかからないところもおすすめポイントです。